2011年3月19日土曜日

間伐体験、お疲れ様でした。

清水です。


本日19日、予定していた突哨山の間伐体験を開催しました。
簡単ですが、紹介します。

スタッフ含め、全員で28名の参加になりました。ありがとうございます!
今日の最年少は13歳。初めてかんじきを履いたようですが、軽快な足取り。母さんと一緒に歩く姿が頼もしい!

そして、突哨山に初めて来た方も数名いらっしゃいました。
ぜひ、今度は春(5月上旬)に足をはこんでみてください。カタクリ色に染まった突哨山を見ることができます。
(5月1日はカタクリフォーラムが開催されます)



いつもの「森を読む」風景↓

今日のメインステージ、1970年に植えられたトドマツ林↓
びっしり混み合い、薄暗い森。この林を見た感想も人それぞれ。

人数もいたので、2班に分かれて作業しました。
いつものイベントでは、伐る、伐らないは参加者の皆さんで相談し判断するのですが、今回は伐ることを前提にしたイベントでした。
なので、「なぜ伐るのか」、「どういう森づくりを目指すのか」を事前に話ました。

班ごとに分かれて、「どの木を100年後まで残すか」、どの木を伐るのがいいのか、じっくり考えました。
写真の白テープは伐る木、ピンクテープは残す木につけています。
伐倒や倒れた後の枝を切る作業(枝払い)は、ノコギリで行いました。幹が細いので簡単そうに見えますが、これが案外疲れます。
後半になるにつれて、太い木(20cm以上)が伐りたくなくなってきます(笑)



倒れる際、かなりの確率で近くの木にひっかかりました。事前に準備していたチルホールやレバーブロックの出番はなかったです。今日は大人が27人もいるんだもの!


枝払いも一瞬で終わります。それにしても細いですね。

スノーモービル集材の班とは別行動でしたので、写真をとっていません!どなたか撮っていませんか?
結果は、まずまずの成功でした。
7mのトドマツ6本をモービルのお尻につけたソリ(集材帽子)に乗せて、いざ出発!
ブォォォォン!と音だけはすごいものの動かない。
何人かで押して、前進を助けることでなんとか進みました。ちょっと場所が悪かったようです。
それでもカタクリ広場まで、搬出することができました。



間伐前の森の天井。
間伐後の森の天井。実は上と下の写真は、別の場所で撮ったものなので素直に比較ができません・・・いっつも間伐前の写真って撮り忘れるんです・・・ほんと、気を付けないと・・・。
それでも、天井の隙間の空き具合はわかると思います。少しでも残した木に光が当たるようになりました。これからの成長が楽しみです。


今日は全部で25本~30本程伐ることができました。一人1本ずつは伐れたのかな?
そして間伐終了まで、残りの200本!!!
今度は4人の作業になるのかな?!
機械を使う分、人手が減る。いいことなのかな・・・僕にはちょっとさびしいや。


ほとんどの作業が手作業となり、大変でしたが楽しい一日でした。筋肉痛にはお気をつけて!
また今日伐った木は突哨山で使用します。ガイドマップの番号が書かれた「案内板」の作成や、ぴぴの路(比布町から突哨山への道が新しく出来ます)に使います。







最近なんだか、変に落ち込む日が多いのですが、夜風に癒されました。
素敵な満月でした。









2011年3月15日火曜日

今やるべきこと・・・

大変な、ほんとうに大変なことになってしまいました。
もりねっとの仕事をしている場合じゃないんじゃないか?
スタッフとそんな話も出ました。
今年は、運営委員のみんなを中心に、
森とかかわりのない人たちとの
つながりづくりをする、
そんな一年をめざして、
準備に着手していたところでした。

・・・・

でも、もういちどよく考えました。
どうして、もりねっとができたのか?
何のためにみんなで活動してきたのか?

森林の問題を変えていくために、
30年、50年先のあるべき姿のために、
最優先のことを、
行政や業界ができないことを、
小さなモデルを積み重ねて世に問う、
それが目標でした。

目標は、近いようで遠い、
遠いようで近い、森林と社会の時間です。

その何十年のあいだには、
気候変動による社会の混乱とか、
もしかすると戦争とか、
はたまた石油と食料がなくなって混乱とか、
まったく想像できないことが起こるかもしれません。
それでも、森林の問題は存在し続けます。

今、森がどうなっているのか、
これからどう育っていくのか、
人間社会はどう変わっていき、
森とどう関わっていくのか。
その体制や準備はあるのか、
どのくらい整っていなくて、何をすべきなのか。

僕たちは、その問題と、
結局ずっと向き合っていかなくてはなりません。
もちろん、森林だけでなく、
農村や漁村の問題、
まちでも、高齢化や過疎、少子化、
そのほかにもたくさんの問題があります。
もりねっとが向き合うのはやっぱり森林のことです。

それを、粛々とやっていかなくては。
震災があったら、旭川からできる支援を。
そして、被災地で森林の問題解決が進まない分、
こちらではその問題に、被災地の分まで向き合わないと。

そう考えることにしました。
この大変なときに、
間伐イベントをやっている場合か?

・・・・・
今、僕たちがやるべきことは、
被災地の情報に耳をかたむけ、
被災地の人たちの気持ちを考え、
できることは何か、考え、話し合うこと、
そして、日々の自分のしごとを全うすること・・・

だから、間伐イベントも、
市民向けのフェスタも、
やっぱりやると思います。

みなさんはどう思いますか?





2011年3月10日木曜日

モービル集材成功!

清水です。


3月8日

新しいヘルメットと新しいチェンソーをもって突哨山へ。

この日は、間伐体験の準備をしました。
前回トドマツ林でモービルが四苦八苦していたので、スムーズに周回できる道をつけてきました。

0,3haの林の外側をぐるっと回れるようにしました。
道のど真ん中に生えている広葉樹が数本ありましたが、やむをえず伐倒しました(太さ3cmくらいのです)。
できるだけ伐倒本数が少なくてすみ、斜面も平らで、曲がり道にはある程度の空間ができるようにしました。なかなかスムーズに走行できてました。


問題はトドマツの伐倒。
どこへ倒そうとしても必ず隣の木にひっかかります。
しかし、これは想定していたので、道具をいろいろと揃えてきました。
そこで、「プラロック」と「レバーブロック」と「チルホール」の3つを試し、どれが効率よく引っかかった木を倒せるかテストしてみました。
最初は、プラロック・・・軽く持ち運びが楽だけど、力がない。
レバーブロック・・・軽いし、力もある!しかし引っ張るチェーンの長さが短いので、距離に限界がある。
チルホール・・・ワイヤーとセットで20kg近くある。とにかく重いので持ち運びたくない。しかし、パワーが凄まじく、ここの林なら余裕で対応できる。
上の写真は紫色のロープがプラロック、黄色がレバーブロック、赤色がチルホールをかけているところ。
結局1本の木に全部かけて試してみました。重いけど、チルホールが一番頼りになるね!


搬出も試してきました。今回は借りてきた「集材帽子」をつかってみました。
今回は太さ20㎝弱で、7mのトドマツ2本をはこんでみました。



こんな感じ・・・長っ!!!

これだけ長くても、どこにも引っかからないで曲がることもでき無事にカタクリ広場まで搬出できました。
おそらく1度に運べる本数は5本くらいが限界だと思います。


うん!うまくいってよかった!










2011年3月7日月曜日

ワイヤー編み

清水です。


3月6日に一人親方をしている伊林さん(写真左手前)からワイヤーの編み方を教わりました。

やまびこを使って搬出する時、6mmワイヤーをよく使うのですが、本数が足りないのとよく無くすので予備となるワイヤーが必要でした。

今までは伊林さんにお願いして編んでいただいていたのですが、僕らも出来ないと困るので半日お時間をいただき八線小屋でプチ講習会をしていました。



編む前のワイヤー。このワイヤーの両端を編んで円にするのが今回の講習会です。


ワイヤーの編み目を見るととても人の手で編めそうな感じはしません。
長年編んできた伊林さんは一本10分程度で編めるそうです。僕は一本だけでも1時間近くかかりました!

端折りながら簡単に説明します。伊林さん直伝のワンポイントアドバイスはあえて掲載しません(笑)

まず最初にワイヤーの束を一本だけほどいて、先が尖ったやつ(写真参照)をつかってワイヤーに隙間をつくり、ほどいたワイヤーをこの中へ通します。


ワイヤーは全部で6本の束でできているので、1本ずつ隙間を空けては通し・・・空けては通し・・・
そして↑のような状態に!これで結び目ができました。この作業をあと3~4回繰り返して。
最後は余ったワイヤーの束をグラインダーで切り落とし、げんのうで叩いて完成!
写真左が6mmワイヤーで、右が9mmだっけな?
6mmはやわらかくて比較的らくでしたが、9mmは硬い!指に力が入らなくなりました。
しかし、標準サイズは9mmだとか。
できたてのワイヤーは、最初にゆっくりと力をかけてならしてあげることが大事だそうです。
最初から一気に力がかかるような使い方をすると、ブチブチと切れてくるそうです。

最後に・・・僕が編んだ6mm(写真右)と今まで使用してきたワイヤー(写真左)の比較。写真右は編んだ所が膨らんでいるように見えますが、使っていると次第に締まってきて、細く左のようになるそうです。

まぁ、だけど・・・途中で切れてもなんだから・・・しばらくは僕が編んだワイヤーは使わないようにしてくれると安心です。非常用の非常用あたりの位置づけにしといてください(笑)