しみずです。
8日の間伐体験は天候にも恵まれ、楽しく、無事に終わりました。
森の中には動物の足跡があちこちにあり、観察しながら、そして森を読みながら、目的のトドマツ林まで歩きました。
突哨山の人工林のほとんどは50年前に植えられた林です。植えた後にゴルフ場計画が起こり、山主さんは植林した土地を売りだして、手が付けられなくなったまま今に至ります。
当時、ヘクタール3000本で植えられた林は、およそ1,5m間隔に木が生え、うっそうと暗くなっています。夏は格好の日陰となり涼しいのは良い所ですが、木は細く、風や雪に耐えきれず折れています。更に暗いことで、トドマツ以外の植物がほとんど生えず、単調な林です。
そこで、間伐をして木を太らせ、林床に光を入れて他の植生も混ざった、生き物が多い、活力ある林にしようという方針が協議会で決まっています。詳しくは協議会ニュースをご覧ください。
参加者の人数は20名。3つの班に分かれて作業しました。
札幌の大学生も参加しました。
こっちはちょっぴり深い森の話。
到着後、各班ごとに森を読んで残す木と切る木を決めました。
手ノコで切ります。
この細さなら楽勝!?
でもないんです。
これだけ混み合っている林では、切っても倒れないんです。
押せば押すほど、枝にたまった雪が落ちてきます。でもこれがまた楽しい!
押してダメなら引いてみろ作戦。
ようやく倒した1本。「おぉー!」と歓声が上がりました。
間伐前と後、写真中央の2本を切りました。
・・・2本切っただけじゃ、あまり改善されていません。
でも、差し込んできた光にちょっぴり感動。
フェリングレバーやクサビといった林業で使う道具も使ってみました。
傾けた瞬間、上から雪がどっさり落ちてきます。
そこに太陽の光があたり、幻想的な光景に。
冬の間伐は、これが見られるから大好きです。
こずえの部分が、他の木によりかかって倒れないので、後ろに引っ張ります。
人数がいるときはこれが一番効率良いですね!
最後にツリーとしてこずえの部分を持ち帰りました。
前回は、ツリーを担いで下山したのですが、もっと楽な方法がありました。
シートにくるんで、引っ張る!
大分楽に運ぶことができました。
集合写真。
みなさんお疲れ様でした。
実は、午後からもありました。
札幌から中学生が9名、間伐体験に参加しました。
しっかり話を聞いていました。
この後、「元気な木」がわかるようになり、実際に木を選んでもらいました。
切る木も生徒で話し合って選びました。
疲れたら交代して、みんなで切りました。
全部で2本、間伐できました。
冬山での間伐の楽しさや大変さ、感じてくれたかな?
またいつか、突哨山に来たときには経過を見に来てくださいね!
今年の突哨山でのイベントはこれで最後になります。
★ ★ ★
!!!風、雪による倒木、枝の脱落 注意!!!
毎月巡回をしておりますが、毎回どこかのルートで倒木があったり、枝が落ちてきています。
事前に危ない木は見つけて切っていますが、それでも予期しない木が倒れることもあります。
強風や、大雪の日は、できれば突哨山に入山しないでください。
注意する点は、足元ばかりみるのではなく、木の上も見てください。
腐った枝に雪がたんまり乗っかっていると、いつ落ちてきても不思議ではありません。
これは12月3日の倒木の様子。
写真手前が沢、人が立っているところは遊歩道です。
太いハルニレが 根っこごとめくれて倒れていました。
この木はとっても元気よく、健康的でしたので、倒れるとは思いませんでした。
しかし、もともと沢の水が流れてゆるい地盤だったところに、
枝にたまった雪が重しになり、根っこごと倒れてしまいました。
そぃ!
そぃ!!
腐れもなく、綺麗な色でした。70歳くらい。
切ったら、傾いていたのが伐根ごと元の直立状態に戻りました。
横から撮れば、わかりやすかった・・・
絶対に安全と言えないのが森です。
こちらも、全力で安全管理には勤めてますが、
入山した際には景色を楽しむだけでなく、危険が潜んでいることもお忘れなく!