2016年5月30日月曜日

薪をタイヤにそぉい!

しみずです。


この1週間いろいろとブログに報告したいネタがありました。
悪い癖でその日のうちに書けないんです。
とりわけ面白かったものを少し紹介します。

5月の森薪塾でも牧さんの方からちらっと口頭で伝えてましたが、世界には色々な面白い薪割り方法がありまして、その一つとしてタイヤを使ったものを紹介しました。
もう、ご存知の方もいると思いますが、非常に良かったので紹介します。


●僕自身試したことがなかったので、やってみたいと思っていたのですが、廃タイヤなんてもっているはずもなく、どうしようかと思っていたら。

―――あれ?!タイヤ落ちてる?!森に落ちてる!?(昔の人が捨ておいたのでしょう)
あっという間に発見。

いつもなら「タイヤ捨てやがって!」と怒っていたのでしょうが、今回は、「捨てた人グッジョブ!」でした。※いや、ほんと森はゴミ箱じゃないんで、捨てないでくださいね。


さっそく、そのタイヤを担いで実践してみました。


①タイヤを置き、径に合うような直径の玉切り丸太をセットします。きつめがベスト。
②大きなタイヤなら、玉切り丸太がぎちぎちに入るまで詰めます。写真右のタイヤには2本~3本入ります。
準備はこれでOK


③あとは普通に割るだけ
 ※コツがあります。いつものように最後まで振り下ろし、完全に割るのではなく、薪の亀裂が「手でひっぱって裂けるくらい。つまりちょっとくっついている状態がベスト」な力加減で割った方がいいです。

というのも、タイヤから取り外して薪棚に運ぶときに玉切り薪は、まだ繊維がくっついているので、崩れて落ちることがなく楽に運べるからです。



【効果※個人的な見解です】
タイヤで締め付けられているので、玉切り丸太が飛び散るのを抑えてくれるので、いちいち割って飛び散った薪を拾って立て直す動作が必要なく、且スムーズに好きなサイズに割ることができました。あと拾い上げる動作がないので、たぶん腰にも負担が少ないと思う・・・たぶん。

圧倒的に楽でした。
なにこれ、考えた人天才ですわ。早く知りたかった。


●デメリット
※個人的な見解です。
この方法だと、割りたい角度に対して、人間がぐるぐると回って調整しながら割るので、酔った感じになって気持ち悪かったです。(タイヤを回せ?重くて疲れるので、人間が移動したほうが楽です)
タイヤの周りをぐるぐるぐるぐる回りながら、割るのはまさに、「海でのスイカ割り」のあれ。

・・・あと、何十立方も割る人には、逆にタイヤにセットする方が手間かも(笑)


なんか文章じゃ伝わりにくいので、6月5日の森薪塾の時にこのタイヤもっていきます(笑)
やってみてください(笑)



動画サイトで世界の薪割りを見てみると、他にチェーンをつかったものや、ハーベスタ―を改造した?丸太が押し出されてトコロテンのように薪になったり、このタイヤの方法だったりと、ユニークで笑えるようなものがたくさんありました。

最初に考えた人の発想力が欲しい。

2016年5月24日火曜日

突哨山~AMCC~

しみずです。

エゾハルゼミ、数日前から鳴きだしましたね!旭川は夏のような日が続いています。
突哨山はいま、まぶしい新緑と青空、そして白いお花たちで素敵な色合いです。
(ブヨとウルシが出てきました。白っぽい服装や長袖などで対策をお願いします)


さて、ちょっと前に「旭川木工コミュニティキャンプ 通称AMCC」の皆さまが突哨山に訪れました。
AMCCの参加者は、おもに「ものづくり」に携わる方々が多く、小物や家具などを作られている方たちもいます。
毎年、道外からも多くの参加者が北海道に訪れ、様々な体験をしていかれます。
※「AMCC」で検索すると出てきます。

もりねっとも毎年、旭川の山林を紹介して関わっていますが、今年は突哨山でした。
50名ほどの参加者。

とくに、ものづくりでよく使われているナラやカエデ、ハリギリ(センノキ)を紹介しながら歩きました。
突哨山の遊歩道脇には背丈位の若い広葉樹がたくさん生えています。
歩きながら覚えるのに最適です(笑)


この若い樹木たちは、目に見えない激しい生存競争が行われています。

突哨山で樹木調査をした結果から見ると、5年間のうちに胸高直径(太さ)10cm以下の樹木は
10~20%強は自然に淘汰されています。
芽は出せるがその後の競争で早いうちに様々な要因で消えているのです。

家具が作れるような木に生長するまで、長い年月を勝ち抜く必要があります。

そうした競争に人間が手を貸す体験として、トドマツの間伐を行いました。
1本の命をいただき、残された木を、森を育てます。


家具に使われる木材生産の場・・・としては突哨山は違いますが、森の成り立ちや推移を観察するにはいいフィールドです。

使われている木材が何年生で、どんな森にあったのか・・・ものを作りながら、ちょっとでもそんなことを考えていただけると幸いです。

皆さまのものづくり活動、応援しています!

2016年5月19日木曜日

薪ヤードの設営と突哨山の風倒木整理

しみずです。

薪クラブのみなさま、薪ヤードの準備ができました。
春先、ヤードの状態が悪くて、整備が遅れてしまいました。
原木どっさり。さぁ薪つくるぞ。


懐かしの(?)トラクターグラップル(A.Moser社のクレーングラップル)。
ヤードでは活躍しています(山に持って行けてないのは内緒)。
せっせと原木の配布作業。


やまびこ(小型林内作業車)も早々に活躍しています。
突哨山の遊歩道脇の残材整理をしています。
またこいつで倒木を運び出して、秋ごろに原木配布を予定しています。

突哨山には、そのまた昔に砂利が敷かれた立派な林道がつくられました。
それが今の遊歩道になっています。
やまびこは「ゴムキャタ」なので、なおさら遊歩道を痛めません。
丁寧な移動と、人間にはできない木材運搬(一度に材積1立法~1,5立法)ができるので、突哨山では大変役に立つ相棒です。


2016年5月13日金曜日

5月の森薪塾  

しみずです。

「薪ヤード」という薪クラブのメイン会場にて、森薪塾を開催しました。
チェンソーの持ち方から切り方、薪割りの仕方、チェンソーの目立てや分解清掃などを行いました。

自分で薪を作りたいという方にはもってこいの場所で、必要に応じた原木の配給と、作業についての安全講習、割った薪の乾燥棚があります。
クラブに入会されるとこうしたヤードでの活動ができ、冬の燃料を確保することができます。
完成された薪を購入するよりも安く薪を手に入れることができますが、その分、自分の労力と時間が必要です。

今回は初めてチェンソーを触る方、チェンソーの購入を考えている方もいましたが、大半はクラブメンバーの方々で、そうした参加者は、初期講習よりも、目立てや斧の違いによる薪割りの比較などに関心があったと思います。



僕も久しぶりに薪を割ってみると肩甲骨のあたりが筋肉(神経?)痛になりました。冬に山に切り捨てておいたカシワを薪にしてきました。

次回の森薪塾は6月5日に開催します。


※6月から民有林を開放した森でのんびりする企画(大分前にブログでぼやいていた企画)を行いたいなと思っていますが、まだ検討中です。
 7月の子どもたちの夏休みまでにはやりたいと思っています。

2016年5月5日木曜日

突哨山 カタクリたちよ、また来年!

しみずです。

今年は4月29日~5月5日の7日間で、晴れたのは3日だけでした。
開花自体は例年通りで、丁度良かったのですが天候に恵まれませんでした。その中で、タイミングよく晴れた日に来られた方は、突哨山の自然を満喫できたのではないでしょうか。
※カタクリ速報にも載せましたが、ぴぴの路なら今週末まで楽しめます。他はほぼ萎れてきました。


毎年カタクリ群落に魅せられて歩いていましたが、ここ数年は、花よりも「人」との出会いが楽しみになりました。今年も様々な人たちと出会い、たくさんの話を聞くことができました。突哨山に期待する人それぞれの意見がとても今後の参考になります。

個人的な感想ですが本州から来られた方々のほうが、「手入れをした方が良い(主にササ刈)」という意見が多かった気がします。里山に対する意識の強さだと思いました。


昔はアイヌの人たちの生活の場、その後、里山として樹木を伐採し利用されていた風景があり、ゴルフ場計画が起こったあと、しばらく「山の保全」が色濃く目立っていた山林です。
そして今、突哨山は、守るばかりでなく、守るために利用も必要だと考え、「保全と利活用」が大きなテーマにあげられています。こうした方針は、訪れる方々にも少し話してきました。


これまで、指定管理者として、
遊歩道の道幅の再検討や、多様な植生を知ってもらうための新ルートの開設。
現地案内板の設置やガイドマップの発行。
数十年前に植林され放置された人工林の手入れとイベント。
市民主催イベントの協力。
突哨山勉強会の開催と花案内人の活動・・・・・・まだ、少ない企画ですが、山に人を呼び込むための活動をしてきました。

こういった活動の目的は、「身近な自然」突哨山を知ってもらうこと。そして、自然を大切にしていきたい、楽しみたいと思ってもらえる人が増えなければ、保全はできないと考えています。
利用することで保全につながる部分もあるのではと。

そう強く思ってきました。
突哨山に限らず、森で出来ることもっと考えて企画していきます。




★おまけ★

小学校の環境学習で、児童らと一緒にカタクリを掘り起こし、球根を調べてみました。
(※採取したカタクリは民有林内のものを使いました)

それを校長先生がさっそくラミネート加工してもってきてくださいました。
毎年、球根に栄養が蓄えられ太っていく様子が非常にわかりやすく見ることができます。
6月頃には、子房が膨らみ、種子をつけたカタクリを見ることができます。
その後は地上部は姿を消し、球根で来春まで過ごします。