おかげさまでたくさんのご注文をいただき、薪の受注は終了いたしました。
7月も半ばとなり、これから暑さ本番の季節ですが、さらにアツイ薪のお話を。
2018.9.27
■早割受付中
まずは「早割」のお知らせです。下記の期間と量の条件を満たすと「早割」として配送料が無料になります。通常配送料は1袋につき2000円です。
☆9月末までに、9-10月配送の予定で予約お申し込み
☆配送1回につき3袋以上の購入
11月以降の配送分は適用になりませんのでご注意ください。
■薪割り追い込み
薪をその年に使おうとすると、今くらいまでに割っておかないと間に合いません。「もりねっと」では、乾燥度調査から、「広葉樹薪は6月末までに割り終える」という自主基準にして、今冬分はすでに割り終わりです。
「もりねっと」の薪は、「薪袋」と呼ぶ、通気性の良いナイロンメッシュの袋に入れ、乾燥から移動、配送まで行います。風通しの良い場所に間隔をあけて並べておくと、10月末には水分率16-20%のよく燃える薪になります。
担当者は原木をチェンソーで玉切り、エンジン式薪割機で割って、袋内に積み上げる作業を毎日行い、日焼けしてだんだん色黒になっていきます。
ちなみに自宅用の薪は後回しになって、先週やっと積み終えました。
■Q&A 薪の消費量
「薪ストーブを導入したが、焚く薪の量がわからない」というお問い合わせを頂きます。これはストーブの種類や家の構造、広さ、生活パターンにより、大きな差があるのでなかなか難しい問いです。
ざっくり言うと、灯油暖房メインで休日に焚くくらいなら2立方m以下、主暖房で効率の良い二次燃焼型ストーブ(鋳物)なら5立方m前後、従来型の鉄板ストーブだと8-10立方mくらいというのを目安にしてみてください。
■薪の単位
薪は重さで測ると水分の多い不良品が割高になるという矛盾があり、普通は体積で測ります。ただ、積むと必ずすき間ができるので、「すき間込みの体積=層積」という考え方をします。
1立方mというのは縦横高さ1mですね。「もりねっと」ではいろいろ試してみて、この1立方mの箱に薪を「なるべくすき間なく詰めた」状態を薪1立方mとしています。実際に使う薪袋では乾燥しやすくするため「すき間なく」は詰め込まないので、余裕を見て、底面が1m四方に高さ1.2m(つまり1.2立方m)のサイズを「薪1立方m」として販売しています。重さはおよそ400キロくらいです。
薪が普通の燃料だった戦後までは国の農林規格に基準があったのですが、現在は公的な規格はなく、乾燥度(水分率)も含めて、それぞれの事業者がそれぞれの尺度をもっているのが現状です。
■乾燥は半年でいい?
湿度の多い本州を基準にすると、解説本などでは「2年乾燥」とありますが、梅雨がなく6-7月によく乾燥する北海道では、風通しの良い場所に置けば、11月には十分燃せる薪になります。ただし、「風通しの良い」がポイントで、軒下にすき間なく積んだり、車庫内においたりすると十分な乾燥は望めません。
地下室や車庫に保存する場合は、乾燥期間が長くなるよう、なるべく冬間近の配送にするようお願いをしています。
■ナラ100%がほしい!
ミズナラは香り、火持ちが良く、割りやすいので、薪には最適です。その半面、火付きは良くないため、ナラ100%の薪は使いやすいとは言えません。焚きつけや着火直後の温度上昇にはシラカンバやハンノキなど、軽くて乾きやすい樹種が向いています。
森には多種多様な樹木が生えています。いろんな樹種をその特性に応じて使い分けることこそ、「火の達人」ではないかと思います。
「もりねっと」では広葉樹の標準薪は、ナラ、イタヤ、ヤチダモ、ニレなど、堅くて重く、火持ちのよい樹種を6割以上としています。ここ数年はミズナラが順調に手に入るので、ナラが7-8割くらいの比率になっています。その他はシラカンバ、シナノキ、ヤナギなどが少し混ざります。森は生き物なので、その資源を無駄なく使うため、ナラ100%にはこれからもこだわりません。
むしろ人工林材を活用するには、焚きつけには燃えやすいトドマツ、主燃料には火力のあるカラマツもこの先は有力ではないかと考えています。
(山本)