10月23日水曜日、今年の第3回森薪塾「森の見学会」は富良野にある東京大学北海道演習林を訪れました。この日は平日にも関わらず17名の方に参加いただきました。
今回も犬飼技術主任に案内していただきました。(写真右) |
まずは森林資料館の見学。樹齢数百年のカンバ類をはじめ、様々な巨木が展示されていました。
こちらはほぼ手付かずの原生林。巨大な木が倒れ、その上から様々な木が芽を出している倒木更新を見ることができました。
「素材生産」と呼ばれる現場では、木の伐採から集材、採材までを実演していただきました。
伐り倒した木をブルドーザーで引き出してきます。 |
グラップラーできれいに並べます。 |
チェーンソーを使って木材として使える部分だけを切り取ります。 |
タブレットを使って、伐り出した木の種類や量を現場で入力していました。データは全て電子化され現場ですぐに確認できるそうです。 |
はい積みされている木のサイズが違います。 |
その後、1981年の台風で大きな被害を受けた森へ。今では当時の写真からは想像もできないほどたくさんの木が生えていますが、ほかの場所と比べるとやはり細い木が多く、暗い場所では成長できないシラカンバが混ざっています。
最後は見晴台へ。演習林の広さは約22,000haもあります。ここから見えるほとんどの森林が演習林ですね。
東大演習林では50年以上にわたり「林分施業法」と呼ばれる独自の方法で天然林を管理しています。林分施行法では、樹木の密度や種類、大きさ、天然更新の良否などでいくつかの森林タイプに区分し、伐採や造林を行なっています。
再生可能な資源の利用と保護を調和させる方法として高い評価を受けているそうです。
森を所有している方や、これから森を所有して自分で森づくりをしたい、という方が集まった森薪塾の皆さんにはとても充実した時間だったのではないでしょうか。
ご案内いただいた東大演習林の方々、本当にありがとうございました。
(中村)