7月19日(日)今年も突哨山で外来植物の抜き取り作業を行いました。
今回も「突哨山運営協議会」と「旭川外来植物研究会」の共催で行われ、長年突哨山で外来植物の駆除活動を行っている「突哨山と身近な自然を考える会」の帰化植物対策グループの方々にもご協力いただきました。また、今回はボランティアで「北の森づくり専門学院」の学生さん3名にも参加していただきました。おかげさまで参加人数は合計11名になりました。
旭川外来植物研究会の尾崎代表から外来植物についてのお話と作業内容の説明を受けました。今回の駆除対象植物はオオハンゴンソウ(国指定の特定外来種、北海道ブルーリストA2)、オオアワダチソウ(国指定の要注意外来種、北海道ブルーリストA2)、フランスギク(道条例の指定外来種、北海道ブルーリストA2)、ヒメジョオン(北海道ブルーリストA3)です。
※外来生物の主な分類
外来生物法による指定
特定外来種:特に問題の大きな外来種を国が特定外来生物として指定し、 運搬や飼養等を
規制するとともに防除を推進することとしている。
要注意外来種:外来生物法による法規制ではないが、国が生態系に悪影響を及ぼしうる外来
種を選定し、個人や事業者等に対し、適切な取扱いを呼びかけている。
北海道ブルーリスト(北海道の外来種リスト)による区分
A1:緊急に防除対策が必要な外来種。
A2:本道の生態系等へ大きな影響を及ぼしており、防除対策の必要性について検討する外
来種。
A3:本道に定着しており、生態系等への影響が報告または懸念されている外来種。
北海道生物多様性保全条例による指定外来種
道外から持ち込まれ道内の生物多様性に著しく影響を与える、あるいはそのおそれがあるもの。
作業は3つのグループに分かれ、特に対象植物が多い場所を中心に抜き取り作業を行いました。
こちらは比布町側のぴぴの路入り口付近です。この辺りは牧草地と森の境界にあたり、オオハンゴンソウやオオアワダチソウが特に多い場所です。どうしても開けた場所と接しているところは外来植物が多く侵入しています。
昨年は同じ場所でオオハンゴンソウを集中的に抜き取りました。その効果があったようで、今年は昨年に比べオオハンゴンソウはかなり少なくなっていました。しかし、その代わりにオオアワダチソウが繁茂していました。
オオアワダチソウは比較的楽に引き抜くことができますが、オオハンゴンソウは塊根を残さないように、稲刈り鎌を使ってできるだけ深く掘りながら引き抜きます。この日は30度を超える猛暑でしたが、汗だくになりながら黙々と作業を続けました。
昨年と同様、引き抜いたものは1箇所にまとめて積み上げ、このまま枯死させます。数年前から同じ場所に同じように積み上げていますが、そこから発芽したり増えている様子はありません。
繁殖力の強い外来植物をコントロールするのは非常に困難です。おそらく完全に取り除くのは無理かもしれません。しかし、こうした地道な作業の継続で効果は確実に出ています。
長年突哨山で外来種の駆除活動を続けていらっしゃる岡本さんは「ここだけは絶対に守り抜くという固い意志と続けるということが大切だ」とおっしゃっていました。
今、私たちが見ている自然を、多くの方に愛され守られてきた突哨山を、そのままの形で次の世代に引き継ぐために、この活動は続けていきたいと思いました。
(中村)